プライド超高なアスペルガー夫に「発達障害じゃないの?」なんて言えない…
私は夫が発達障害ではないか、と疑いを持ち始めたのは、ある人に相談したことがきっかけでした。
それから大人の発達障害についていろんな本やサイトを読んだり、詳しい人に聞いてみたりするうちに、その疑いがほぼ確信へと変わっていったんです。
しかし
「あなたはアスペルガーやADHDの特性があるんじゃないの?」
「一度専門機関に相談してみない?」
「私はカサンドラ症候群の疑いがあるんだけど」
なんてとてもじゃないけど本人には言えません。
プライドが高すぎるアスペルガー夫
うちの夫アスペルガー+ADHDの特性を持ち合わせていると思います。
しかし困ったことに「自分で困りごとを感じていない」んです。
これまで何か困ったことがあっても、周りにいつも助けてくれる人がいたし、それを迷惑だとも思わないような環境にいたことが大きいと思います。
大きな声では言えませんが・・・
(中国ってはっきり言って何でも適当ですむし、問題が起こってもどうにでもなる!)
家族にまで大きな悪影響を与えている夫の問題、できれば本人にも自覚してもらい、一緒に改善していくのがベストなんですが・・・無理ですね。
日本でも発達障害について研究が進んできたのって、ここ最近ですよね。
それも大部分は子どもに関することで、大人の発達障害を診断できる専門医は非常に少ないって聞きました。
中国では発達障害についての理解や認識は今のところほぼないと思います。
医者をしていた夫でさえ、発達障害の本を見せても「こんな言葉は中国にない」という一言で終了。
そして、自分の息子の特性すら理解しようとしません。
だから逆効果になるような対応ばかりして、息子の精神状態もどんどんおかしくなっていったんですね。
おまけに、プライドが超超超高い夫!
そんな人に向かって
「あなた発達障害の特性があるんじゃないの?」
「一度専門医に診てもらった方がいいと思うんだけど。」
「私の心身の不調はカサンドラ症候群の症状だと思うんだけど。」
なんて口が裂けても言えません。
逆ギレしてまた罵倒を浴びせられるのが目に見えています。
ちょっとしたアドバイスなんかも素直に聞き入れるような人ではないですから・・・
- 自分はすごい!
- 自分はこんなに頑張ってる!
- 自分には能力がある!
と思ってるんです。
実際にそうおっしゃってましたからね・・・
アスペルガー夫に自分の特性を自覚させることってできるの?
夫は周りを困らせるような特性を持っているんですが、これまで本人が困ってないから自覚しようがなかったんですね。
それが発達障害によるものなのか、もともと生まれ持った性格なのか、本当のところは誰にもわかりません。
だけど、私と子どもたちが夫が原因で大きな大きな悪影響を受けてしまい、精神的に非常に参っている状態だ、というのはここまできてそれなりにわかってはいるみたいなんです。
だからちょっとした変化も見られるし。
本人が努力して改善できる部分もあるんじゃないか、って私は感じています。
我が家はとりあえず別居に向けて動き出したんですが、これから先、夫は日本という社会で一人で生活をしていくうえで、たくさんの困りごとにぶつかると思うんです。
それを努力することで乗り越えられるのか?
努力することはやっぱり難しいのか?
それはこれからの夫を見ていくしかありません。
自分の国に帰る気はまったくないと言うアスペルガー夫
私は10年以上中国で生活しました。
いろんな人がいました。
この人ちょっと変わってるな、というような人がいても、ほとんどの人は
「その人の好き勝手だから、自分には関係ない」
「その人が良ければそれでいい」
と思っています。
- 空気を読まずに会話に割り込んでも気にしない。
- 言いたいときに言いたいことを好きなように言う。
- 思ったことは直接相手に言う。
こういうことが普通にある日常でした。
だから夫が少々空気の読めない発言をしても、周りもそんな人が多いし、誰も気にしないから本人もまったく困ることがなかったんです。
私は、夫は中国の方が断然生きやすいと思います。
家族や親戚がいる、友達がいる、医者としての資格や経験が生かせる。
ありのままの自分を出しても誰にも責められない。
夫の特性が特に目立ち始めたのは、日本に来てからです。
一緒にいる時間が増えたということがまず一つ。
それに、もともとあったことが日本だと目立ちやすい。
そして、いろんなストレスなんかも原因になってるんじゃないのかな・・・と思います。
だけど、夫は中国に帰る気はまったくないと言います。
日本に行こうと決めたときから、絶対に帰るつもりはなかった、と。
その理由は「メンツ」だと私は思ってます。
子どもたちに日本の教育を受けさせるため、良い環境で育てるために、医者という仕事を捨ててまで日本に行くことを決意した。
そういうきれいごとを雄弁に語って国を出てきたんです。
家族や友達には
「すごいね!頑張ってね!よく決断したね!」
ってすんごい持ち上げられました。
「いいな~日本での生活」
って憧れの目で見る人もたくさんいました。
それなのに、わずか2年足らずで帰ってきました、なんていうのはプライドが許さないでしょうね。
「離婚」という言葉を聞いて最初にビザの心配をしたのも、そういうことだと思います。
すべての計画や手配をしたのは私一人なんですけどねー。
自分は暇さえあれば日本の田舎暮らしをSNSで発信しまくる日々。
それに対するコメントのやり取りでとっても忙しそうです。
まるでバカンスにでも来たんですかー?って感じですよ。
一旦帰国してからだって、本気で日本でやろうと思えばいろんな道があるんですけどね。
家族と離れて、そういうことも考えてみたらどうかとは提案しているんですが、聞く耳持たないでしょう・・・というのが本音です。
さいごに
まずは今月中に住む場所を探して引っ越しすることを約束した夫ですが、それもちゃんとやるのかどうか、非常に心配です。
しかし、彼もいろいろと考える力はあると思っています。
アスペルガー+ADHD(疑い)の特性で困ることが出てくるのか?
息子のことを理解しようと思う日がくるのか?
カサンドラ妻の苦しみをわかろうとする気持ちが出てくるのか?
あと少しだけ見守ってみます。