アスペルガー夫は大事なことでも事前に相談しない
うちの夫はアスペルガー+ADHDの疑い→ほぼ確信という状態です。
でもそれに気づいたのは結婚して10年も経ってからのこと。
結婚する前までは、発達障害に関する知識もなかったし、夫の不思議な違和感に気づくきっかけがなかったんでしょうね。
結婚して一緒に生活をして初めて「この人はなんで夫婦なのに大事なことを事前に相談しないの?」ということを感じるようになりました。
- アスペルガー夫は仕事がなくなることを事後報告
- アスペルガー夫が相談なしにお金を貸すことを決めていた
- 休みの日に出かけることも事前に相談してほしい
- アスペルガー夫が事前に相談してきたことがただ一つ
- さいごに
アスペルガー夫は仕事がなくなることを事後報告
生きていくうえで、仕事って大事なことですよね。
特に一家の大黒柱として家計を支える者にとってはなおさらだと思います。
私は結婚を機に別の土地に引っ越さなければならなかったので、仕事を辞めて夫のいる場所へ移りました。
引っ越し先では仕事が見つからず、すぐに子どもが欲しいという思いもあったので、私は在宅でライターの仕事をすることにしました。
当時、夫のお給料はそんなに多くはないけれど子どもが生まれても、贅沢しなければやっていける程度でした。
決して裕福ではないけど、子どもにも恵まれて、それなりに幸せな生活が送れると思っていた矢先、夫が突然こう言ったんです。
「今の職場で働けなくなったから、別の職場を探している。」と。
しかも、超絶に淡々とした感じで。
私は一瞬何を言われたのか意味がわかりませんでした。
「え?どういうこと?それ、もう決定なの?」
いろいろと問い詰めると、やっと仕事を変わることになった理由を話してくれました。
私は
「どうして事前に相談してくれなかったのだろう…夫婦なのに…」
という寂しさと
「これから子どもを育てていこうっていうときに、どうするの!」
という不安でいっぱいになりました。
夫の話を聞いていると、彼もきっといろいろと辛い思いをしているはずなのに、表情を全く変えず、怒りや悲しみといった気持ちも全く表さないんです。
その時は「精神的に強い人なんだな」と思っていました。
でも今思えば「感情の表現が苦手」という特性なんだろな、ということがわかってきました。
アスペルガー夫が相談なしにお金を貸すことを決めていた
夫がまだ転職する前の話です。
当時2人目の子どもも生まれて、それなりにお金がかかっていましたが、節約すればなんとか少しずつ貯金もできるという状態でした。
そんなある日、仕事中の夫から突然電話がかかってきたんです。
「今から叔父さんの銀行口座をメールで送るから、そこに20万円振り込んでおいて!」
はっ???
前置きも何もなく、突然そんな話をしだすもんだから意味不明です。
「え?えっと・・・なんのためにお金を貸すの?」
と一生懸命平静を装って聞いてみました。
すると
「家の購入の足しにするんだと思うよ。」とのこと。
「えっと・・・貸したお金はいつ返してもらえるの?」と聞くと
「さあ?わからない」とのこと。
そして「急いでるから、よろしく。振込できたらメールして。」
もう私の頭の中は「?」だらけになりました。
実はうちの夫は中国人なんです。
(これ言うとどこの誰だかばれてしまう可能性もありますが、そこはどうかスルーしてくださいっ!!!)
田舎育ちで近所に親戚がたくさんいて、叔父さん伯母さん従妹たちはみんな家族として大事に思っています。
よって、お金の貸し借りも当然のこと。
借りる方もそれほど遠慮なく、借用書なんで用意する必要もありません。
貸す方も、相手は家族同然なんだから困っているときは助けて当たり前という考え方なんです。
親戚を大事にすること、それは良いことだと思います。
しかし、当時我が家も決して余裕があるわけではなかった。
それに、夫から事前の相談が全くなかった!
私が不満というか、意味が分からなかったのはそこなんですよね。
中国のお国柄として、家族親戚を非常に大切にする文化は理解しています。
だからと言って、妻に相談なしにお金を貸すことを勝手に決めていいんだろうか…
言いたいことはたくさんありましたが、お世話になっている叔父さんだったし、急いでいたこともあって、私は黙って振込の手続きをしました。
現在、その叔父さんにお金を貸してからもう何年経ったか・・・
戻ってくることは期待していません。
百歩譲って良いほうに考えるしかないですね。
妻に相談なしに借金するよりマシだってね。
休みの日に出かけることも事前に相談してほしい
小さな子どもがいるご家庭では、子連れで出かけることって近場でも大変ですよね!
しかし、アスペルガー夫にそんなことはお構いなし!
日曜日、天気がいい!
「今から〇〇へ行こう!」と突然言い出すんです。
子どもたちは喜びますよね。
夫はもちろん言うだけで準備を手伝うなんていうことはしません。
それを聞いてから私はバタバタと子どもたちの支度。
子どもが小さかった頃は、ミルクやおむつ、離乳食やおやつなど、持っていくものを準備するだけでも大変。
出かけるまでに洗濯や掃除も終わらせて、帰ってきてから食べる夕食のことも考えなきゃいけない・・・
せめて前日の夜にでも言ってくれれば、早めに準備ができるのに。
そういうことが夫には理解できないんです。
何度も何度も、そんな夫に振り回されました。
アスペルガー夫が事前に相談してきたことがただ一つ
今までアスペルガー夫が事前に相談してきたことはほとんどありませんが、ただ一つだけありました。
それは中国から日本へ移住するということです。
そりゃそうですよね。こればっかりは事後報告は無理ですから。
しかし、夫は気まぐれで「日本に住みたい」ということを提案しただけ。
それ以降、住む場所からビザの手配、引っ越しの段取りなどは、すべて私がやりました。
夫には先のことを考えて、計画的に動くということができないので仕方ありません。
仕事もしながら、家事育児をこなしながら、すべての手配をするのは本当に疲れました。
でも、それに対して夫から労いの言葉や感謝の言葉などをかけてもらったことはありません。
期待もしていませんが、もし一言でも何かあれば私の心は救われるんだろな・・・って思ったことはあります。
さいごに
結婚するということは、夫婦で助け合って、相談しあって、いろんなことを乗り越えていくんだろうな、と思っていました。
しかし、私たちの結婚生活はそうではなかった。
夫はどんな時も淡々としていて、大事なことも相談なし。
私は「何が起こるかわからないから、常に備えをしておこう」と、少しでも不安を消すためにピリピリするようになっていったんだろな。
私はもともと、思いついたら即行動!という性格だったんですが、結婚して子どもが生まれたらそういうところは改めないとな、と思って少しずつ努力してきました。
さらに夫がこんな感じなので、余計先のことを考えて動くということが身についてきました。
そういうことが苦手なアスペルガー夫は、私が何をするにも計画を立てて、早め早めに準備して動くというのが苦痛でたまらないそうです。
「そういう生き方は疲れる」とおっしゃいました。
私に計画性がなかったら、この家庭はめちゃくちゃで成り立たないでしょうね。
そういうことも考えることができないんでしょうか。
私は夫がアスペルガーだと確信してから、もっともっと先のことを考えて動くようになりました。
子どもたちのために。
自分のために。
あなたには頼れないので、私がしっかりとやっていきます。