アスペルガー元夫&カサンドラ妻の忘れられない旅行エピソード
アスペルガー元夫の職場の旅行に、私と子どもたちを連れて一緒に行ったことがありました。
その時の光景を今でもよく思い出すんですよね。
自然が豊かな場所で、子どもたちも喜ぶ大きな温泉施設がある場所なんです。
普通そんな場所に行けば、いくら小さな子連れだったとしても少~しはリラックスできるもんなんでしょうが、楽しかったという記憶が全くない・・・
きつかった、大変だった、それだけです。
その時のエピソードをお話します。
子連れ旅行の準備・運転はすべてカサンドラ妻の役目
今から約5年ほど前、まだ長男が4歳、長女が2歳、末っ子はまだ生まれていたかったころの話です。
私はもともと旅行好きだったので、家族でもよく出かけていました。
普段、小さな子どもたちをワンオペで育児して、家事もして、旅行に行くときは私が一人で全員の準備をし、現地への道も調べて準備万端にしておく。
当日はいちばんに起きて朝食の準備をし、片づけをし、子どもたちの準備をさせてから自分の準備をバタバタとして、全行程運転する。
こんなことは、もうとっくに当たり前になってました。
アスペルガー元夫にとって大事なことは?
アスペルガー元夫にとってとても大事なことは3つあります。
- 食事
- スマホで写真や動画を撮る
- 自分が楽しむ
食事は絶対にまず自分が腹いっぱい!
アスペルガー元夫はとにかくよく食べてました。
どんなに忙しかろうと、食事を抜いたり量を減らしたりすることはありません。
旅行のときもそうです。
みんなで円卓を囲んで、山盛りのご馳走をどんどん口に運んでいきます。
そんなときカサンドラ妻は?
子どもは4歳と2歳。
想像してください、食事どころじゃありませんよね^^;
同僚たちと楽しく盛り上がるアスペルガー元夫からは見えないところで、4歳児にご飯を食べさせ、食べこぼしを拾って、椅子から落ちないように注意し、逃げ回る2歳児を追いかける・・・
そんな感じなので、カサンドラ妻がゆっくり食事を楽しむとか、お腹いっぱい食べるなんてことはあり得ませんでした。
スマホで写真や動画を撮る!
旅行で、しかも自然の美しい場所となれば、アスペルガー元夫はそれはもう大忙しです!
あらゆる場所、物の写真や動画を撮りまくり、編集して、SNSにアップする。
子どもたちやカサンドラ妻の相手をする暇なんてあるわけがありません。
自分がまず楽しむ!
アスペルガー元夫はまず自分が楽しみます。
その後で余裕があれば、子どもたちをちょっと見てくれたりすることはあったけど、まずは自分が先なんです。
そして、同僚や友達と一緒となれば、おしゃべりも弾むわけです。
それも口達者・・・
一応、口ではこう言うんです。
「うちの奥さんは何でも一人でこなして、大変だと思うけどよくやってるよ」みたいな上から目線の言葉を。
そして、自分がいかに子どもたちの世話をしているか「イクメンアピール」も欠かしません。
私は、子どもたちや荷物の世話で人と話す余裕なんてないし、小さい頃は長女が特に紐をつけておかなきゃいけないぐらいやんちゃだったので、一人バタバタと走り回ってました。
カサンドラ妻、とうとう倒れる
その旅行中、夜にライトアップされる温泉施設があったのでそこへ行こうとしていた途中、カサンドラ妻は頭がフラフラ~っとなって、とうとう道端へ座り込んでしまいました。
もちろん子どもをしっかりと抱えたままです。
そんな妻の様子を見て、アスペルガー元夫は特に心配した様子もなく「どうしたの?」って感じ。
あのぉ・・・
ご飯もろくに食べてないし、重たい子どもを抱っこしたままずっと動きっぱなしだし、まだ暑いし、限界なんですけどぉ・・・
そんなこともわからんのか!!!
わからないんですね。
アスペルガー元夫にはそんなことがわからない。
ということが今になってやっとわかったカサンドラ妻でした。
しばらくその場に座ったまま動けなかったんですが、子どもたちが温泉に入るのを楽しみにしていたので、気合で立ち上がり、着替えて子どもを抱っこして温泉へ入りましたよ。
さいごに
結婚して子どもができて専業主婦をする女性は、このような修行のような日々を過ごさなければならないんだ。
みんなこうやって頑張ってるんだ。
私だけじゃないんだ。
夫は働いてくれてるんだから、文句を言っちゃいけないんだ。
とずーっと思っていました。
そう自分に言い聞かせて思いこませてきました。
その後も我が家はいろんなところに旅行へ行きました。
体力的にはきつかったけど、私は子どもたちにたくさんの経験をさせたかったんです。
自分自身が「モノより思い出」派で生きてきたので。
だからずっと我慢してきました。
すっごい頑張りました。
お陰で体力も精神力もずいぶん鍛えられたと思います。
でも、カサンドラの症状は知らず知らずのうちに私をどんどんむしばんでいってたんですね。
これもあれも、今だからわかることなんだけど。
もし、私と同じような感じで悩んでいる人がいたら、参考にしてほしい。
何らかのきっかけでこのブログがあなたの目に留まって、アスペルガーとかカサンドラとか、ちょっとでも気づくヒントになってほしい。
そんな思いで書いています。